マイクロバブルとは?
炭酸水やビールの泡は1~10mmのミリバブル。その1000分の1の1μm~10μm(1μmは0.001mm)の微細な気泡を「マイクロバブル」と呼びます。炭酸水やビールの泡はすぐに浮上して水面で破裂しますが、マイクロバブルは浮力が非常に小さいため、微細振動をしながら液中に滞留し続けるという特徴があります。また、光の波長よりも小さいため液体が透明になります。
マイクロバブルの効果
マイクロバブルは以下のようなさまざまな効果を発揮します。
1.洗浄効果
水中では気泡表面がマイナスに帯電するため、プラスに帯電した汚れ物質を吸着します。また、表面張力が低いため、水だけでは入り込めなかった細かな凹凸の隙間にまで入り込んで汚れを除去します。
2.触媒効果
比表面積が非常に大きいため、流動性を発揮し、界面での化学反応を促進します。
3.殺菌・消毒効果
マイクロバブルが自己圧壊(衝撃波で急激に潰れること)して生じるエネルギーによってフリーラジカルやオゾンが生成され、それらが菌やウイルスを攻撃して殺菌・消毒効果を発揮します。
4.脱臭効果
洗浄効果と同じく、マイナスに帯電したマイクロバブルがプラスに帯電した臭い物質を吸着します。
5.ガス溶解促進効果
気泡内のガスを液中に短時間で溶かします。
6.反応促進効果
気泡内ガスとして反応性ガスを用いることで化学反応を促進させる反応促進効果を、酸性ガスを用いることで水中の化学物質を酸化させる酸化促進効果を発揮します。
以上は一般論としてのマイクロバブルの効果であり、参考程度にご理解ください。マイクロバブル効果のメカニズムは十分に解明されておらず、また一般常識と矛盾する点も多く、説明がつかないことが多々あります。その未知の部分を解明し、マイクロバブルの新しい可能性を見出すことが当社の研究テーマです。
マイクロバブルの応用
以上のような効果を活用することで、次のようなさまざまな分野での応用が期待されます。実際に当社では、建設業(生コン)においてはコストダウンなどの効果、環境分野においては水質浄化や異臭低減などの実績を上げています。
建設業(生コン)
昆和剤の削減などによるコストダウン、品質向上への応用、(基礎研究は、これからのテーマです)清掃作業のリスク軽減など
農業
農畜作物の成長促進、収量増加、品質向上、鮮度保持、洗浄など
水産業
水産物の成長促進、収量増加、品質向上、養殖環境改善、鮮度保持など
食品
洗浄、鮮度保持、酸化防止、風味・香り・食感向上など
医療
医療器具の殺菌・滅菌、医薬品製造など
他分野
船舶、製紙、美容、日用品、エネルギー、鉱工業など